熊野 宏二
医療法人社団 秀壮会 秀壮会クリニック
院長
熊野 宏二
Kumano Koji
Doctor's Message

有意注意

Career

愛光高校、大阪医科大学卒業。卒業後同大学第2内科学教室に入局。同大学助手、阪和住吉総合病院(内科医長、同大学非常勤講師を兼任)等を経て、2006年秀壮会クリニック(有床診療所、19床)院長に就任。グループホーム(3ユニット27室)、有料老人ホーム(特定施設40室、サ高住20室)、デイケア、デイサービス、居宅介護支援、訪問介護を運営し、2019年には大阪市淀川区十三本町に第2秀壮会クリニックも開院している。医学博士、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。

Story

目の前の患者さんに寄り添い、それぞれの言葉に耳を傾ける

毎日の診療で最も大切にしているのは、目の前の患者さんと真摯に向き合うことです。単に治療を行うのではなく、患者さんが抱える悩みや、改善したいことなどをしっかりと受け止めることが重要だと思っています。患者さんにはいろいろな選択肢を持ってほしいと思っています。そのため、積極的に患者さんにお話を聞くようにしています。

できる限り私がお答えをするように心がけていますが、専門外の説明や治療が必要な場合は専門医を紹介したり、介護の必要性が高い患者さんには多職種の方との連携を開始することもあります。現状に甘んじることなく、日々スキルアップを図ることが医師としての責務だと考えています。

さらに、患者さんが必要な情報を得て、適切な選択ができるように、セミナーや講演会を開催しています。在宅医療などの講演会後は、特に質問が多く、例えば「退院した後はどうやって生活を送ればいいのですか?」といったご相談を受けることがあります。私が介護や福祉といった地域医療に力を注いでいるためだと思います。

地域医療に力を入れる理由とは

当院の強みは、グループホームや有料老人ホーム、デイケア、デイサービスなどの介護施設を併設している点です。当院は、本院・分院の2つに分かれており、本院は入院施設も備えています。これにより、急に容態が悪くなった患者さんを入院で受け入れ、退院後も安心して生活が続けられるような環境を提供することが可能です。

やはり、患者さんの多くは、長年住んでいた地域で生活を送りたいという希望を持たれています。ご本人、ご家族の考え方や事情に寄り添い、できる限り個々のニーズに合わせた形を優先しています。また、地域医療を実現させるために、患者さんにとってよりよい医療・介護を提供していきたいと考えています。

特に在宅を望む患者さんには、医療面では看護師が自宅や施設を訪問したり、生活面ではケアマネージャーが積極的に関与しています。患者さんが相談しやすい医療従事者、介護職員の存在は非常に大きいと考えています。他の職種とも常に連携をとり、様々な情報を収集しながら包括的に取り組んでいます。

医療従事者が在宅の患者さんのためにできること

私たち医療従事者が在宅の患者さんのためにできることは医療的な処置です。例えば、中心静脈栄養や、褥瘡(じょくそう)の管理などがあります。これらの処置は、誰にでもできることではありません。私も含めて職員は、多くの経験を積むことが大切だと考えています。

私は、患者さんが退院後どのような生活を送りたいかを重視しています。現在は、医療度が高くなければ長期で療養入院を継続することは困難です。治療が必要であっても自宅や介護施設に帰られる方が多いのです。患者さんだけでなくご家族も不安に思っている方が非常に多い状況です。このように医療、介護・福祉では、様々な問題があると考えています。

医療業界が抱える問題点とは

医療・介護業界では大きく分けて3つの問題があると考えています。1つ目は、医師の偏在です。特に地方は医師不足が大きな問題となっています。地方の医学部を卒業しても都市部に出て行く医師が多く、また都市部から地方に来る医師も少ないのが現状です。諸事情はあるかと思いますが、都市部は地方に比べて症例が多いことも要因の一つかもしれません。また都市部、地方にかかわらず、診療科による医師の偏在も大きな問題です。このような医師の偏在に対してどのような対策ができるかが課題になっていくでしょう。

2つ目は、物価の高騰そして患者数の減少です。食費・光熱費などの出費が多くなっています。これらは、病院・診療所経営に大きく影響を及ぼしています。また年々人口が減っているので患者さんの絶対数が減るというのも問題です。社会構造の変化は急激であり、これから病院・診療所が生き残っていくためには、他の医療機関と連携し、より良い方向を模索していくことも大切ではないかと思っています。

3つ目は、介護職員の不足です。新たに施設を建設したとしても、適切なケアを維持するためには、人材の確保が欠かせません。しかし、人材の定着が難しく、職員の確保や育成が介護業界での長年の課題となっています。これらの問題を解決するためには、行政のさらなる支援が必要です。私たちができることは限られていますが、これからも目の前の患者さんに向き合っていきます。

現状を維持しながらどんどん発展させていきたい

地域の方の信頼を得ていくためには、患者さんと向き合うことが大切だと感じています。これからも要望があれば、セミナーや講演会なども行いたいと思っています。私どものような診療所で、医療と介護を両方行っているところは少ないと思います。これからも当法人の理念等を地域に発信していきたいと思いますが、ただ発信するだけでなく、内容も伴っていなければなりません。多くの患者さんから信頼を得られるように、職員も含めて自己研鑽を続けていくことが必要です。

「病気を診るのではなく病人を診る」という言葉があります。もちろん病気を診ることは大切なのですが、治療が終わった後をどうやって支えていくのか「治し支える医療」が非常に大事だと思っています。

若い方にはいろいろな場面で活躍してほしい

私たちの若い時代とは比べものにならないほど医療は進んでいます。若い方たちには、どんどん新しい知識を得て、いろいろな場所で活躍してほしいです。ただし急性期病院は、入院期間も短く、診療科も細分化されています。とにかく目の前の病気を治して終了というケースもあるでしょう。できれば、入院している間に、病気以外にも患者さんが悩んでいることを聞き取っていただければと思います。このような情報は、患者さんのこれからの治療に役立つからです。

退院後の外来担当医や看護師、元々のかかりつけ医だけでなく、ケアマネジャー、医療ソーシャルワーカー等にも申し送りしていただきたいです。患者さんの情報は、先生方の成長にも役立つのではないかと思っています。毎日診察を続けていると病気だけに目を向けがちです。患者さんからは、この先どうすればいいのかといったご相談を受けることもあるかと思います。患者さんの悩みを軽減するには、医師だけでなく看護師やケアマネジャーなど多職種の方と情報を共有していくのが理想でしょう。

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医療法人社団 秀壮会 秀壮会クリニック
Director
熊野 宏二(Kumano Koji)
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